らぶそんぐ

今日も元気にあいどるおたく!

魔法は誰の中にもある

阿部顕嵐くんが出演するミュージカル『魔女の宅急便』を観てきました。

 

この作品は過去にも3度舞台化されており、トンボ役として元光GENJIの赤坂さん、元SMAPの森さん、V6の坂本さんと長野さんが出演されています。当時の演出は故・蜷川幸雄氏。

 今回、岸本功喜さんによる演出・脚本で新たなミュージカル作品として生まれ変わることになり、トンボ役に大抜擢されたのが阿部顕嵐君でした。

 

私の顕嵐君の印象は「自己主張しないイケメン」

 

ダンスも踊れるし、端正な顔立ちでドラマの主演までしているのに、ユニット内では一番端っこにいたりする不思議な存在。MCでも「顕嵐は?」と振られなければしゃべらないくらい、自ら目立ちにいくタイプではない。最近は安井君のプロジェクト(?)により真ん中で歌ったり踊ったりすることも増えたけれど、それでもまだセンターというイメージはありませんでした。

 

そんな顕嵐くんがジャニーズからたった1人で、人生初のミュージカルに挑戦すると聞いた時は本当に驚きました。

 

彼の出演した舞台はプレゾン、ドリボ、ジャニアイくらいしか見たことがないけれど、個人的には舞台が得意なタイプだと思ったことはなくて。ほとんどセリフもなかったし、目が泳いでるな、目線が低いなと感じることの方が多かった。サマステやJr.祭りでは生き生きしていたから、どちらかというとライブ向きかなという印象でした。

 

クリエで、「ミュージカルは今までやってきたことと全然違う。毎日しごかれてる」と言っていたので、短期間の稽古でどこまで持っていけるのか、正直心配な気持ちの方が大きかったです。

 

 

 

新国立劇場はとてもきれいで見やすい劇場でした。中劇場の収容人数は1000人ほど。帝国劇場の半分くらいですが、そのほとんどが顕嵐君目当てのお客さんだったように思います。東京は4日間6公演とはいえ、6000人以上を集められるジャニーズのネームバリューと顕嵐君の人気に驚きました。今のJr.にはデビュー組相当の集客力があると実感させられました。

 

 

↓以下はストーリーのネタバレになります

 

 

物語は、木の根元に箒を持ったキキが座っているカットから始まります。

絵本の表紙のようなオープニングに、これからどんな世界が繰り広げられるんだろうとワクワクしました。後から出てくるセットも演者の衣装もとても可愛くて、ファンタジーの世界に迷いこんだような感覚になりました。

 

そして、冒頭からミュージカル!!ミュージカルと名打っているんだから考えたら当たり前だけれど、セリフを歌にのせて進行していくスタイルはジャニーズ舞台ではなかなか見れないので、新鮮で圧倒されました。舞台役者さんはもちろん、キキ役の萌歌ちゃんも女優さんとは思えないくらい綺麗な歌声で、顕嵐君はこのプロ集団についていけるのだろうか…と不安がよぎりました。NO WAY OUTなんかでメインボーカルを担当しているとはいえ、ミュージカルとなると話は別…!!

 

 

町の人みんなに見守られて育ったキキは、魔女の掟に従って13歳の満月の夜に猫のジジと知らない街へと旅立ちます。

 

魔女宅と言えば箒で空を飛ぶシーン。どうやるんだろうと思ったらちゃんとフライングしていました。ジャニ舞台でもお馴染みのプロジェクションマッピングを使い、様々な景色を眼下に飛ぶシーンはとても夢があって素敵でした。ちなみに、猫のジジは通常は子役が耳を付けて演じていますが、飛ぶときはぬいぐるみ(笑)

 

途中で寄った町でとある魔女に出会い、「私はタロット占いで生計を立てているのよ。あなたには何ができるの?」と聞かれて「私には一体何ができるんだろう?」と考え始めるキキ。そんな中たどり着いたのは、この作品の舞台となるコリコの町でした。

 

コリコの町で待っていたのは、魔女を初めて見て驚く人々と、空を飛ぶことにあこがれている少年、トンボ。生まれて始めて他人から好奇心と畏怖の眼差しで見れらたキキは「自分はほかの人とは違うんだ」という不安に駆られます。

 

トンボの「呪われるぞー!」という無邪気ないたずらで町の人は逃げていってしまい、キキはすっかり自信を無くしてしまいます。

 

このシーンがトンボの登場シーンになるのですが、空を飛ぶキキを憧れの眼差しで見つめるトンボは、顕嵐君ではなくまさにトンボでした。物語の設定としてはキキの1つ上なので、実年齢の19歳とは少し開きがあるけれど、無邪気で子供らしい表情は14歳の少年をとても上手に表現していました。14歳の顕嵐君のことは知らないけれど、きっとこんな感じだったのかな。パンフレットでも「夢に憧れるトンボは小さい頃の自分と重なる部分があった」という内容のこと話していて、自分も経験している気持ちだから役にも自然に入り込めたのかなと思います。

 

そして心配していた歌は、本当に頑張って食らいついていました。今までに聞いたことないような歌い方、しゃべり方で、本気でミュージカルをゼロから学んだんだなと実感しました。もちろん周りのプロの方に匹敵するレベルかといえばそうではないけれど、それでもジャニーズだよと言われなければわからないくらい、彼はきちんと舞台俳優としてステージに立っていました。以前は舞台でどこを見てるのかわからなかった視線もしっかりと客席を見据えていて、人は短期間でこんなに変われるのか…!!とあまりの驚きで登場シーンから少し泣きそうになりました。ここまでの成長を見られるのは、Jr.担でもなかなかないんじゃないかと思うくらい、本当にビックリしました。

 

 

知らない町でやっていく自信を無くしていたキキでしたが、パン屋『ぐーちょきぱん』のおソノさんに声をかけられ、家に住まわせてもらえることになりました。

 

恩返しにパン屋さんのお手伝いをしていると、店にトンボがやってきます。空を飛べるキキに憧れと好奇心でいっぱいのトンボ。一方キキは「呪われるぞー」なんて言われたことから、不信感しかありません。

興味津々で箒を手に取ろうとするトンボに、「このほうきは大事なものだからダメ!」と2人で取り合いながらパン屋を走り回る様子を見かねて、パン屋のご主人がどん!と無言で間に入り、トンボはまたくるね!と無邪気に退散します。

 

ドアの向こう側からひょっこりのぞき込んでくるトンボも、キキとほうきを取り合うトンボも、窓の外で手を振るトンボもとっても無邪気で可愛くて、暗闇でひたすら可愛さをかみしめていました。こんな可愛いトンボ、もとい顕嵐くん初めて見た…!狙ってるわけではないでしょうが、オタ心をくすぐる素晴らしい演出、ぐっじょぶです!

 

 

キキは魔女の修行として自分で生計を立てるために「魔女の宅急便」をすることに決めます。ものを運ぶお礼におすそ分けをもらい、自分も人の役に立っているという喜びを仕事を通じて知っていきます。

 

ある日、トンボが町のダンスパーティーの招待状を渡しにやってきます。「私忙しいの」とあしらおうとすると、ちょうど同じタイミングで運んだこともない大きな荷物を頼まれて、何も考えずに引き受けてしまいます。

 

どうやって運ぼうと途方にくれるキキでしたが、トンボの助言と協力により無事に届けることができ、二人の間に信頼関係が芽生えます。

 

荷物を運ぶ方法を考えながら二人で「重力!浮力!張力!」みたいな歌を歌うんだけど、それがとってもかわいい。目を輝かせながら設計図を書き込むトンボは、そういえば頭がいいんだなぁと思い出させてくれました。

無邪気にキキの手を握るトンボは、まだ女の子として意識していなさそう。一方で手を握られたキキは、トンボのことを意識し始める。このシーンの描写がとっても甘酸っぱくてよかったです。キキ役のもかちゃんの演技がピュアで素晴らしかった。

 

このシーンだったか記憶が曖昧ですが、「僕もいつか空を飛べるかな!」と目をキラキラ輝かせるトンボが、デビューを目指すジャニーズJr.の顕嵐くんとダブって、思わず涙で視界がぼやけました。

 

 

ダンスパーティー当日。黒い服しか持っていないからと躊躇するキキに、おソノさんが「黒は女性を大人っぽく魅力的に見せる色なのよ」と背中を押します。

 

会場では華やかに着飾った町の人々がダンスを繰り広げています。

 

ダンスのシーンではまさかのトンボがセンター0番で踊っていて、ここはトンボというより阿部顕嵐でした。トレードマークの赤いボーダーシャツと黄色のカーディガンから白シャツベストに着替えて、眼鏡も外していたかな?

 

お芝居や歌の面では周りの演者さんに食らいついていっていた顕嵐君が、唯一このダンスシーンだけは俺が引っ張る!!という気概でステージに立っているように見えました。ステージの0番に立てる人は舞台俳優でもほんの一握り。その0番に立って、生き生きとダンスする顕嵐君は、本当に「華やか」のひと言でした。

 

ショーの世界では、華がなければ人の前に立てない。そして残酷なことに『華』は生まれ持った才能であることがほとんどだと思います。その才能を持っていると感じられる顕嵐くんの堂々たるパフォーマンスに、彼のこれからがとっても楽しみになりました。

 

             

キキは勇気を出して町の人に話しかけますが、よそ者のキキに町の人はまだ心を開いてくれず、なかなか会話が続きません。

 

トンボを見つけて安心して話しかけようとするキキでしたが、トンボには別のお友達もたくさんいて、キキに気づいてくれません。

 

キキに気づかず、着飾った可愛い女子のところに行ってしまうトンボは顕嵐味があってちょっと笑いました。キキの嫉妬心が芽生えるシーンなので、トンボがちょっとカッコよく見えるように計算されていたのかな。

 

パンフレットでも話していたけれど、稽古でもよく「今の、格好良くみえたよ!」とダメ出しをもらっていたようで、普通にしていたらカッコイイ顕嵐君がカッコ良くない演技をするのは大変だったことでしょう。ジブリではオープンカーに乗ったりしているけど、俺がやったら本当にチャラくなっちゃうから」と言っていたけれど、いやいや君は立ってるだけでチャラく見せられるよ…としみじみ思いました(笑)

 

キキを見つけて声をかけるトンボ。しかし周りの友人がキキの恰好を馬鹿にしたため、キキはその場から逃げてしまいます。トンボは慌てて追いかけますが、キキは去ってしまいます。

 

キキの悲しそうな顔にショックを受けたトンボは、一緒に飛べたら彼女の気持ちが理解できるのではないかと、パーティーには戻らず飛行機の開発に打ち込みます。

 

このアップダウンするトンボの気持ちの表現がとても上手でした。キキがなぜそんなにショックを受けているのか乙女心が理解できないトンボ。空を飛びたいという夢が、いつしかキキと一緒に飛びたいという夢に変わり、飛んでいるキキの笑顔が見たい、と知らず知らずのうちにキキに恋をしています。それが恋だと気づかないまま、飛行機の開発をしながらキキのことを想う切なく苦し気な表情がとても素晴らしかった。役者・阿部顕嵐の本領を見せられた気がしました。

 

一方のキキは、仕事はたくさん来るようになったものの、ただの作業としての仕事に心が沈んでいきます。送る人の気持ちを一緒に届けたいと思う優しく純粋なキキは、「ただ黙って運んでくれればいいから」「急いだからなに?割増料金がほしいのか?」と、自分を『モノを運ぶ仕事』としてしか見ていない人々の言葉に傷つけられ、ついには高熱を出して倒れてしまいます。

 

それでも、折角自分を必要としてくれるようになったのに、と無理して仕事をしようとするキキに、おソノさんが「心が疲れた時は無理をせずにゆっくり眠りなさい。みんな分かってくれるわ」と優しく声をかけます。

 

原作にどこまで忠実なのかはわかりませんが、児童文学とはいえこの部分は大人にこそ響くものがあったと思います。仕事に殺されるとはまさにこのこと。人を仕事としてしか見なくなった瞬間に、仕事は辛いものになる、自分の仕事の仕方を見直していかないとなと思わされました。そして私も心が疲れているので明日仕事を休んでいいですかとおソノさんに泣きつきたくなりました(笑)

 

そこにやってくるトンボ。今日は花火大会で、キキと一緒に空を飛ぶために飛行機を完成させたと伝えます。一緒に飛べたら君に言いたいことがある、と。

 

しかしキキは熱があって空を飛ぶことができません。お母さんに「心が弱っている時は飛んではダメ」と教わっていたからです。

 

トンボの気持ちの描写シーンがなかったので少しわかりづらかったけど、きっとキキのことを想いながら飛行機を作っている間に、トンボはキキへの恋心に気が付いたのかな、と思います。一緒に飛べたら告白しようと思ったのかな。

 

キキが飛べないと聞いて落胆しながらも、病床のキキを心配して優しく話しかけるトンボはただただかっこよかったです。こんなイケメンに見つめられたらキキの熱が上がるのではないかと余計な心配までしました。

 

そこにキキを訪ねて町長がやってきます。実は今夜の花火大会のために必要な部品を壊してしまい、キキの箒で届けてくれないと花火大会に間に合わないと訴えます。

 

今まで面倒なことには関わりたくない、とキキを遠ざけていたのに、自分の都合で勝手なお願いをする町長。キキが飛べないからと断ると、ひどい言葉を浴びせられたため、逆上したキキが無理やり飛ぼうとしたところ箒が折れてしまいました。

 

町長がキキのことを役立たずと罵ると、トンボが「僕が行くから、キキを悪く言うな!!」と叫んで、駆け出して行ってしまいます。

 

このあたりはキキを見てトンボを見てと忙しくて、トンボだけに集中できなかったことが悔やまれます。大人の理不尽な言葉に顔をゆがませキキを庇って駆け出すトンボは、私の顕嵐くんのイメージだった「飄々としててカッコイイ」とは真逆の、まっすぐでバカみたいに熱いヒーローでした。こんな顕嵐くん、見たことない…!!!

 

 

行くといったものの、危険すぎる挑戦です。まさかこんな形で初飛行をすることになるとは思わなかったと、トンボは恐怖心と戦いながら飛行機に乗り込みます。

 

それでも町長たちは、関わりたくないとシラを切り、あろうことか花火大会が出来ないのは魔女の呪いのせいだと言いだします。しかし記者によって、町長たちの無責任さとトンボのやろうとしていることが町中に知らされます。

 

事情を知り、少年の勇気ある行動に心を動かされる町の人々。しかしトンボはまさに飛び立ってしまいました。一瞬飛行したかに見えましたが、すぐにバランスを失ってトンボは落ちていきます。助けたくても成すすべなく見ているだけの人々。

 

キキは「こんな時にも何もできないの!?」と自分に問いかけます。そしてデッキブラシにまたがり、トンボを救いたい一心で飛び立ち、無事にトンボを救うことに成功します。

 

束の間、二人で空を飛ぶキキとトンボ。「あなたの魔法に、勇気をもらった」とトンボに感謝するキキと、飛んでいることに驚きと喜びをかみしめるトンボ。

 

 怒涛の展開に見ることに必死だったので細かい部分やセリフはほとんど覚えてないけれど、思わず物語に入り込んでしまうくらいの熱演でした。二人で飛んでいるときのキキとトンボの笑顔が勇気と希望に満ち溢れていて、彼らがこれから歩む未来はきっと輝いているんだろうなと思ったことだけは覚えています。

 

ただ、この辺の音響は少しボリュームを調整してほしかったです。主演2人の声量の問題もあるとは思いますが、ソロパートが聞きとれない部分が多かったように感じます。クライマックスの盛り上がりのシーンなので、迫力としてはとてもよかったけれど、セリフが聞こえないとどうしてもストーリーの理解度が落ちてしまうと感じました。

 

トンボを助け、花火大会に必要な部品も無事に届けたキキ。町の人々は若い2人の勇気に感動し、彼らに敬意を払います。

 

それからは町の人のキキへの態度も変化していき、心のつながりを大切にするようになります。

 

キキが飛ぶシーンで、残りの演者全員がステージで歌う迫力に、改めて思いました。これだけのプロ集団に囲まれて歌うなんて、普通に考えて引け目を感じてしまうだろうなぁと。

 

そのプレシャーを跳ねのけて、しっかりと前を見据えてステージに立つ顕嵐くんを見て、彼の中にもジャニイズムはしっかりと受け継がれているんだなぁと目頭が熱くなりました。

 

トンボが里帰りするキキにお手紙(ラブレター?)を渡し、故郷に帰って両親と再会するキキ。

「まさかボーイフレンドは…?」という父親の心配に「ひみつ!」と答えるキュートなやりとりで幕を閉じます。

 

カテコも3,4回あり、外部舞台だなぁと改めて感じました。スタオベもあって、もしかして普通の舞台よりもマナーがしっかりしているのではないかと、帝劇に通いなれたジャニオタが初めて誇らしくなりました(笑)

 

そして最後に手を振る顕嵐君の目線はいつも通り低くて、あれはトンボじゃなくて顕嵐くんだなーと笑いながら、わたしの観劇は幕を下ろしました(笑)

 

 

 

 

 

本当に素敵な舞台でした。わたしはミュージカルがあまり得意ではないのだけれど、音に乗せたセリフもオーバーすぎることなく、気張らずとも自然に頭に入ってきました。演劇と音楽が上手くシンクロしていたのかなと思います。

 

夢のあるファンタジーな舞台セットも好みでした。大掛かりな舞台装置はないけれどキキの家やパン屋の小物はとても可愛かったし、キキの真っ黒なドレスにも大小様々なボタンが縫い付けられていたり、トンボが書く設計図も本当に書き込めるようになっている等、細部にわたってこだわって作られていると感じました。

 

トーリーの端々に散りばめられている言葉もとっても印象深かったです。私の娘だから!とキキをいつでも信じる母、今の時代には合わないのではないかと心配する父、どんなことも素敵なことじゃない?と前向きなおソノさん、面倒ごとにはなるべく関わりたくない、現代を風刺するかのような町長たち(笑)

脚本家の岸本さんがパンフレットの最後で話していた「今はすこし情報が多すぎるのかなとも思います」という言葉に首がもげるほど頷いたので、私はおそらく岸本さんが描く世界にハマるタイプなのかなと思います(笑)

 

そして演者さんの本気に圧倒されました。ジャニーズ舞台ばかり見ている私にとって、プロの方のお芝居は目ん玉が飛び出るくらいに迫力があったし、心からすごいなぁと賞賛の拍手を自然としていました。ジャニーズの世界から舞台俳優に転向する人がいるのも納得するくらい、プロフェッショナルでカッコいい世界だと思いました。その道一筋でやっている役者さんとジャニーズJr.では、実力は比べ物にならないでしょう。キキの幼少時代やジジを演じていた子役の演技も、本当にプロでした。

 

けれど私はやっぱりジャニーズが好きです。それはもちろん、顔がいいからという理由だけじゃなくて。

 

普通の男の子がいろんな道のプロに囲まれて葛藤しながら必死に食らいついていく姿には、作品による感動に加えて、さらなる感動をもらうことができます。出来ることだけではなく、出来ないことも含めた努力と成長の過程を全て見せてくれる、それこそがジャニーズのエンターテイメントとしての強みであり、素晴らしさのひとつだとわたしは思っています。

 

 

顕嵐くんより上手にトンボを演じられる俳優さんはたくさんいるでしょう。けれど顕嵐くんだからこそ、この『魔女の宅急便』をここまで感動する作品に出来たのだと思います。本作のキーワードである「魔法は誰の中にもある」を彼は身をもって体現していました。きっとこの後の大阪公演では、さらにパワーアップした作品に仕上げてきてくれるんだろうなと思います。見に行けないのが残念だけれど…。

 

先に観劇した友人に「絶対泣くと思うよ」と言われて、魔女宅で泣くシーンなんてあったかなぁ?と首を傾げていましたが、観てみてその意味がわかりました。ミュージカル『魔女の宅急便』はキキとトンボの成長物語であるとともに、萌歌ちゃんと顕嵐くんの成長物語でした。

 

顕嵐くん、素敵な作品に出演できて本当に良かったね。この作品を経て自信と輝きを増した顕嵐くんのこれからを楽しみにしています。